演出ノート/論考等

その石の果て この意志の先

思い込みと偏見は容易に拒絶を生む そこに満たされていない感、嫉妬、それら混じり 石が始終、どこかで、誰かに、投げつけられている カタリ事業目的は6項目あるが、その中に 様々な演者を招き 各々のキャリアと感覚によるカタリを発表することで表現の裾野…

舞台でも 日常でも

舞台で、大きなものと繋がる感覚は重要で、かつその大きなものに身を委ね演じること、これも極めて重要 最近、日常でも、その状態で過ごすよう努め始めた 舞台では演じながら、文学が織りなすあらゆるもの、ことを「見守り」「生き」「解き放つ」が、日常に…

ワルツを踊る

全体稽古を終え、いやはや、皆々素晴らしい何もない空間の向こうその神聖な地平へ(名利を越え)行こうと覚悟を決めた演者は美しい 本当の豊かさ…、ふとそんな言葉が脳裏をよぎる宮沢賢治が似た言葉を使っていなかったかな…「あぁ本当だ」みたいな、あの独特の…

初日の出に見たイメージ

※念のため人物名を換えております とてもとても小さかった頃の景色です なだらかな坂をのぼるとその小屋はありました 物置小屋というには立派で、倉庫というには貧弱なそれは僕らの基地でした 僕のジャンバーには裏ポケットが付いており、外部から見えぬその…

Geminiとの応答 1

Geminiが大変なことになっていて驚く もはやキューブリックの映画などで体感してきた近未来にいるのだなと、あの未来は僕らの孫の世界と思っていたので、こうしてPCのキーボードを打ちながらも、虚構や想像力の中にいる様で、なんだか不思議な気持ちになる …

新たな気づき

「羅生門」のゲネでこんなことがあった 体力温存のためゲネは途中で止めるのだが、何かが通した方が良いと言っているかのようで、不思議と止めることできず、結局最後まで通してしまった 本番準備に入った時、ふと、足と床が、床と壁が、壁と背中が、そもそ…

とある俳優へ宛てたメール

お疲れ様でした、いい通しでした 集中研ぎ澄まされており 言語イメージの広がり、今までの通しの比にならず、群を抜き 情景ありありと浮かび それに伴い人物の心情も、初めて感ぜられるもの生まれ始めており そこには演者自身把握し切れぬものさえ含まれ 無…

平家物語と芸能者/聖⇄賤/未明混沌

※以前まとめたものをこちらに残しておく 1)平家物語と芸能者 平家の生き残りが聖となり、自らを語る。その物語が、寺院周辺の乞食芸能者に伝播してゆく。聖↔念仏浄土僧↔山伏修験者↔乞食芸能者 土着民間宗教祭祀を下賤芸能者が担っていた(宗教芸能者という…

ディオニュソス

僕は駆け出しの頃、師からおおいにしごかれ、肉体的にも精神的にもこれ以上ないほど絞られ続けたのですが、その幕開けがディオニュソスでした 初舞台でもあり、再演を積む毎に重要な学びと気付きをたくさん与えてくれた大切な作品 こうして言葉にし始めます…

カタリシリーズとミリャン国際演劇祭

韓国のミリャン国際演劇祭に身体の景色が招聘された時のこと とある夜、各国の参加者が広場に集い、お酒を飲み、歓談しておりました 身体の景色の本番を終えた僕も安堵と共に寛いでおりました ほどなく歓声が聞こえました なんぞやと見ると、宴たけなわ、韓…

藪の中

言葉の景色3年ぶりの新作「藪の中」 楽日、ふっと初めての地平に踏み入った 忘れぬうちにと先日ここに記したが 読み返し、たしかに言葉ではそういうことなのだが 言葉の限界があり、皮膚感覚は、どうも、少し、違う そしてその皮膚の記憶は、時が過ぎると共…

カタリvol.5での気付き(修正版)

エナジーを出そうとしてはならないまず静かに、繊細に、音を静寂に響かす、これはとても大切静寂はきちんと呼応してくれるその呼応に身を委ねる身を委ね、のち、静寂が舞い始めたら(凧がふっと浮くような感覚が芽生えたら)そこに身を委ねる この時、迸るすべ…

飛翔

目に見え無いモノを知覚し、日本文学を借り、呼吸を通し、ここではない別の地平へ飛翔する 肉体が消えた向こうに広がる静寂、それを求めるナニカが俳優に無ければならないし、それはある時点で否応なく突き付けられる 心が競争原理に満ちていては、目に見え…

2024 ⇄ 2007 ⇄ 1997

はじめあり、カタリありそして生じるウネリは身体の景色旗揚げ(2007)の切掛となった景色(1997)と重なるすべてが繋がり今(2024)がある

舞台という「場」(修正版)

目の前に居る人と話し、触れ合う これは喜びであろう筈なのに より良き共存を模索する行為でもあろう筈なのに いつ頃からか 人々の苛立ちの中に 目の前に人が居る煩わしさ 話すことの面倒臭さ 触れ合うことなどに至っては(皮膚の接触のことでは無く)嫌悪さ…

カタリ(修正版)

演者の顕在意識がイメージする情景はセリフの意味に則し、理の構築により、具象世界を形成してゆく演者の潜在意識が捉えるイメージは意味に縛られず、理を超え、抽象世界を形成してゆく演者は言葉が形成する具象世界 皮膚が知覚する抽象世界 両方を同時に生…

はじめ(修正版)

目に見えないものが身体の周りにふうわりと在るそれを通じ 劇場の壁や天井に 空や地に 触れる丹田より背中を通し 額や頭部の真ん中からエナジーを空間へ流すのち そこに呼吸 また音 言葉を乗せるふうわりに波紋が生じ 意味成さぬ抽象イメージが広がる同時に…

難しいこと

「嫌悪 憎悪 暴力」これらは身体の景色が旗揚げ時よりその根やメカニズムを検証してきたものである表現としては次に「絶望 喪失」が続き最後に「一縷の希望」が加わる嫌悪 憎悪 暴力 絶望 喪失 一縷の希望一縷の希望はひとつの所作に託したりひとつの音に託…

明らむ空に

ここでは無い別の地平を渇望する衝動 その地平を信じるナニカ これらが舞台に立つ根本になければ、演者は自我のバケモノに成りかねず、演技という行為はただの自己顕示に陥りかねない 競争原理では辿りつかぬ地平 物質的な豊かさでは到底測れぬナニカ 今朝4…

近代日本文学の使用について (L)

※Long・Ver科学的根拠を示せぬもの、数値化できぬもの、目に見えぬものは「無い」と見なされ、効率、生産性の正義のもと除外、淘汰されている。果ては人間が人間を淘汰(殺戮)する行為も「正義」とされ、もはや戦争は止まぬ。かつて日本では物質生物問わず…

近代日本文学の使用について (S)

※Short・Ver森羅万象を敬い畏怖し、己を自然の一部と認識する感覚から、今一度、現代を捉え直すことはできまいかその感覚が、現代の混沌を調和させる奇跡の力になどなり得ないにせよ、殺戮を正義とする狂気を省みる一石になりはしまいかカタリで、日本の自然…

vol.3を終えて 3演目の相互作用

3演目(羅生門・寂しき魚・トロッコ)の稽古を同時進行させていた 羅生門は再再演 寂しき魚は再演 そしてトロッコは初演 作品ごとに熟成度が異なり、その度合に則した発見と気付きがあった そしてそれら発見と気付きは他作品に生かされ、学びの幅を広げた こ…

vol.3を終えて 『トロッコ』

『トロッコ』 良平のトロッコへの憧れを 純粋な子供らしい憧れのひとつとして捉え稽古を続けていた しかしある日 良平の眼差しに、ここでは無い別の世界を求める渇欲が見えた それが見えた時、トロッコの意味合いがまったく別のものとなった 貧しさや暴力、…

vol.3を終えて 『寂しき魚』

『寂しき魚』 練り込まれ熟成したセッション ピアノとギターの音色が、カタリと交わり物語の情景へ溶け込み またさらにその情景をも越えたイメージへ飛翔 劇場の壁や天井、そして観客と共振してゆく過程を肌で感じることができた 素敵な時空であった 老魚は…

vol.3を終えて 「羅生門」

『羅生門』 羅生門の上の楼は、潜在意識や、肉体の細胞の核、その象徴に見え 老婆は、遺伝子に組み込まれた生存と繁栄のプログラムそのものにも 仏教で言う「執着」そのものにも見えた 下人は、この世界を生きざるを得ない我々であることは言うまでもなく 楼…

いつか消えてなくなってしまうまで

舞台映像のネット配信は珍しくなくなり 立体映像による舞台興行もすでに行なわれ始めております しかし生身の人(演者)と人(観客)の交流 特に 静寂や呼吸 日常では見え難い皮膚の変容の共有 それらはいかにテクノロジーが進もうと ライブでなければまだま…

損なうことを怖れる

集中するものの数とバランスが演技となる 俳優の演技が絶妙なバランスで成立する時 (それは無意識レベルのアンテナも含め絶妙に成立する) 僕はそのバランスを損ねることを怖れ言葉を躊躇う 演技と言う現象は 集中しているものの数やバランスがほんの少し変…

静かな夜 己に言い聞かすようにしたためる

生存と繁栄の本能その象徴、バケモノ「羅生門」の老婆 その衝動に破滅を余儀なくされた「藪の中」「姫たちばな」の男たち女たち 破滅に伴うあらゆる苦から解放された世界を渇望する「寂しき魚」の老魚(「トロッコ」も別世界へ繋がる象徴と僕は捉えている) 僕…

50をこえ想う

「私(自我)」とは消化やトンネルのような「機能」 また雲や蜃気楼 そして炎のような「現象」 原因と条件が揃いたまたま生まれた現象で手にとって示せる実体は無く 私の感覚器官が捉え脳に映るものはその刹那生まれては消えていってしまう 感謝を忘れず こ…

「寂しき魚」 演出ノートのようなもの

モノクロの写真がAIによりカラーで復元されていた 原爆投下後のナガサキを写したその数枚の写真 焼け野原を包む空の青の青さがあまりにもキレイで その同居に引き裂かれんばかりの言葉にならないもの感じた これらは昔から そして今尚 僕ら人間のイトナミに…